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ロリでオタでも

旧名・ロリでオタでも早稲田を目指す

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ある陸上部員の性渇 二章『迷走』③

 夏の部活というものは辛い。
 容赦ない日差し、いつにも増した練習量、嫌になるくらいの暑さ。とにかく人が運動をしたくなくなる要素を、ことごとく含んでいるのだから、当然だ。
 だが、それだけ辛いからこそ、それを終えたあとに獲る達成感と爽快感には、格別なものがあった。
 そして今日も俺は帰宅後、キンキンに冷えたアクエリアスを一気飲みする。
「ぷはっー!」
 1Lのペットボトルが忽ち空になる。
 ああ、こんなに美味しい物があって良いのだろうか。しかもこんな美味い物が200円もせずに、どこでだって買えてしまうのだ。
 この時が、16歳の俺にとって最も幸せを感じる時だと言っても過言ではない。
 俺は鼻歌交じりにシャワーを浴びに向かった。



 「ふぅー!」
 冷水のシャワーを頭から浴びる。
 今日の疲れも一緒に流れていくような感覚。某オリンピック選手風に言うとするならば、『ちょうきもT』
 まさにそんな感じである。
「僕が僕であるために勝ち続けなきゃならない~♪」
 そして歌う。尾崎豊は素晴らしい。
 魂を磨り減らすがごとく歌う尾崎豊の歌声は、本当に心を震わせる。
 特に『僕が僕であるために』という楽曲。勝ち続ける彼だからこそ書けたあの詞。それはまさに、尾崎のための曲であり、今の俺の歌だった。
「正しいものは何なのか~♪それーがこの胸にわか……ごほっ」
 蹴破られたドアが腰にクリーンヒットする。俺は思わず風呂場のタイルに倒れ込んだ。
「く……かな…手加減というものをお前は知らないのか……」
 ピッチャー強襲センター前ヒットよろしく、すさまじい一撃を食らった腰をさすりながら言う。
「あ、ご、ごめん。お兄ちゃんがいるとは思わなかったの……」
 見れば生まれたまんまのかなの姿。
 申し訳程度に膨らんだ胸に、美しい窪みを生んだ形の良いお臍、その下に佇むまだ毛の一本も生えていないヴィーナスの丘。
 それを少しも隠そうとせず、彼女は突っ立っていた。
「悪いな、かな。俺が上がるまで待っていてくれ」
「えー、ついでだから一緒に入ろうよぅ」
 そう言って、後ろからかなは俺に抱きつく。
 かなの小さく柔らかい手のひらが、俺の股間に微かに触れる。
「……この前お風呂はもう入らないと、約束しただろ」
 兄離れ政策は、もう最終段階へと入っていた。
 徐々に減らした兄との交流、具体的には風呂とベッド。それはつい先日0に設定されたのだ。
「でも、でもぉ。こうしてたまたま一緒になったんだもん。それくらいいじゃん!」
「良くない。そういうところから何でも綻んでいくのだぞ」
 いつもなら、少し強く言ってやればかなは退く。
 しかし、今日のかなはどうやら少し違う様子である。
「や、今日は絶対お兄ちゃんと入るんだもん」
 決意を込めたくりくりとした可愛らしい目。まっすぐ見つられれば見つめられるほど、その愛らしさから俺の意志は崩れていきそうだった。
「駄目だ。約束は約束なんだ」
「たまたま一緒になったから入っていけない、なんての決めてないもん。決めてないもん!」
 屁理屈。こうなるとガキは止められない。
 しかし、今日だけでも……では、いつまで立っても前に進めないのは事実だ。
「……わかった。今日は仕方がないな」
 迷った末、俺は了承した。
「ありがとっ!」
 かなの顔がほころぶ。こういうのを見せられると、どうしようもない。
 ただ妹のかなが笑っていれば充分ではないかと、思えてしまう。
「お兄ちゃん、身体洗ったげる」
「はぁ!?お前一緒に入ってたときだって、洗いっこなんてしなかったじゃないか」
「いいの♪いいのぉ♪今日はサービスしますぜ、お兄さん」
 そう言って、かなは俺を風呂椅子へと座らせる。
 背後に立つかなの気配を感じる。
「じゃあ、背中から洗いますね」
 何だか客商売のような声を上げながら、かなは俺の背中へと手を伸ばす。
 妙に温くて柔らかな手のひらが、背中を這っていく。彼女はタオルを使う気がないのか、手のひらで石けんを泡立てただひたすらおれの背中を撫で上げた。
 良い動きだと思った。洗われるのは、気持ちがいい。が、逆に気持ちが良すぎた。
 マズイ。
 気持ちよさに、肉棒が屹立してしまった。精一杯の存在の証明である。先輩と初めてセックスした時もそうだが、俺はすこぶる背中が弱いのだ。
「次、前行きますね」
「ま…」
 俺が言うより先にかなの手は俺の股間へと伸びてきた。まるでこうなることを、あらかじめ考えていたかのように。
 肉棒をピンポイントに、かなはその温い手のひらで包み込む。霧のような甘美な快感が頭を覆っていくのがわかる。
「かな、それを誰から教わった」
「結城ちゃん」
 またお前か!どこの誰かか存じ上げないが、会ったら是非とも説教しなければなるまい。
「お兄ちゃんが喜ぶ、って。そしたらまたかなと一緒にお風呂に入ったり、寝てくれるって」
「馬鹿!」
 俺は振り払うように立ち上がる。そして、俺はかなを一瞥してから風呂から出ていこうとした。
「待って!待ってよ!お兄ちゃん!」
 振り返れば、かなは股をM字に広げ、その性器のすべてを晒し座っていた。
 ぱっくりと割れた秘裂からは、まだ幼い単純な構造をしたひだがひっそりと佇んでいる。そのひだをかなは指で押し広げる。
 ひだの奥には未成熟であったが、しっかりとした『穴』があった。ペニスを受け入れるようできた性器が。
 俺は思わず釘付けになった。
 美しかったのだ。未熟ゆえの具象を凌駕した抽象的な美しさ。成熟した性器には決してないその美しさがそこにはあった。
「ほら、よく見てお兄ちゃん……」
 ゆっくりとかなはその割れ目に指を這わせる。
 俺は思わず生唾を飲み込んだ。
「くふぅ……あん…」
 空いたもう一つの手を幼い乳首へと這わせる。摘んだり、ピンと弾いたりするたびに、彼女は艶めかしい声を上げた。
 その乳首もどんどん屹立していくのがわかる。白い肌の上にちょこんと載ったそれは、まさに食べ頃の果実のようであった。
 そして、かなは秘裂を触っていた手を上部へと移動させていく。
 快感の塊である小さな小さな芽、それを彼女はつまみ上げた。
「ああんっ!あんっ!はあ!」
 おそらく快感が段違いなのだろう。さっきとは比べモノにならないほど、色っぽい声をかなは上げた。
「お兄ちゃん、おにいちゃぁん!」
 かなの上気した目が俺を捕らえる。そのあまりに艶めかしい顔に、俺の股間は測らずとも大きくなりそうだった。

ポチャリ

 突然頭の上に水滴が落ちた。
 冷たくも温かくもない水。刺激としては無いに等しいが、かなの痴態に釘付けになっていた俺の目を覚ますには充分だった。
 俺はかなの前に立ち、かなの両手を捕まえる。そして、かなの両目をジッと見据えた。
 かなの瞳には戸惑い、後悔、恐怖色々な感情が浮かんでいるように見えた。
「かな」
 目を離さず優しく諭すように言った。怒るのではなく、教えなくてはならないから。
「それは人に見せるような物じゃない。人はそれを見て喜ぶかもしれない、現にそれで飯を食べている人がいる。でもかなはそうなるべきじゃない。お前みたいないい子には、必ず幸せで美しい未来が待っているから、な?」
「……うん」
 加奈は今までやった事をすべてまとめて恥じらっているほどに、顔を赤くして小さく頷いた。
 それでも両目は俺を捉えていた。
 恥ずかしいが言わなければならない。
 俺がこの一言を言わなかったからこそ、かなは誤解し、健気にもこういう行為に走ってしまったのだから。
「今まで不安にさせて悪かったな。俺はかなのことが大好きだ。妹として、この世の誰よりも愛してる。だから、安心してくれ。どんな事があっても、俺はお前を嫌いになりはしないから」
 精一杯、今までの謝罪を込めて愛を目で訴えた。
「かなもお兄ちゃんのこと大好き」
 そう言ってかなは唇を合わせた。柔らかくて、甘酸っぱいキスだった。
「えへへ、初めてはお兄ちゃんって決めてたの。だから今しかないって思ったの」
 はにかむように笑いながら、かなは言った。 まったく嬉しくなるような事を言ってくれるものだ。
「ご、誤解すんなよ。あくまで妹として好きなだけなんだからな!」
 これを照れ隠しと言うのだろう。そう言ってから、俺はかなから視線を外した。

 ○

 長い夢を見ていた。夢にしては珍しく恐いほど鮮明な物だった。
「もうすぐで着きますね」
 外は雨が止み、朝の優しい光が道を照らしていた。
 所々に水たまりができ、光を浴びて鏡のように周りの景色を反射している。
 目が霞む。いつのまにか涙が目に滲んでいた。
 俺は妹を殺した。彼女にあるはずだった美しい未来も希望も夢もすべてを潰してしまった。
 それも一時の直情的な感情で、そんなちっぽけな物で。
 どうしようもない。そんな大きな物を小さな理由で潰してしまったのだから。とても責任を取れるものじゃなかった。
「予報では今日も雨なんですけどね」
 結局妹じゃなく、俺が変わってしまっていたのだ。俺は妹が好きだった優しくまじめで誠実な兄ではなくなってしまった。
 だから妹は俺から離れた。そしてどこかでまた自分の好きだった兄に戻ることを願っていたに違いない。
「引き返してくれ」
「へ?」
「いいから引き返してくれ」
「もうすぐそこですよ」
 運転手は前方を指差す。
 堂々と連なる山々が見える。深い山だ、あそこに捨てに行けばおそらく到底見つからないだろう。
「自首する」
「……そうですか」
 運転手は小さく笑った。彼にも人の心はあるようだ。
「引き返すんですね?」
「ああ。できるところまでな」
「大変な道になるでしょうが、頑張ってくださいね」
 運転手はハンドルを切り、車をUターンさせた。
 そう、引き返すんだ、妹が好きだった頃の兄に。それが妹の願いであるのなら。
「やってやるさ」
 涙が頬を伝い口の中に落ちた。柔らかくて甘酸っぱい味がした。
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| 小説(長編) | 21:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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